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<html><head></head><body>こんにちは。エンジニアの矢澤です。今回はKARTE Craftの新機能である ファンクションのIPを固定する 機能 (固定IP機能) を紹介します。
KARTE CraftはKARTEと外部サービスをリアルタイムに連携できますが、サービスによっては 送信元IP制限 でアクセス元を制限している場合があります。これまでCraft FunctionsのIPアドレスは固定ではありませんでしたが、今回のアップデートにより、KARTEプロジェクトごとに払い出した固定のIPアドレスで通信ができるようになります。
この記事では固定IPアドレス機能の設定方法を紹介し、実際にIPアドレスが固定されていることを検証します。
<h1 id="「ファンクションのIPアドレスを固定する」機能とは">「ファンクションのIPアドレスを固定する」機能とは</h1>
機能を試す前に、簡単に固定IP機能の概要を説明します。
<h2 id="IPアドレスとは">IPアドレスとは</h2>
ネットワークに接続されている多くの端末（コンピュータやスマートフォンなど）はIPアドレスを使って他の端末やサービスに接続します。特に、インターネットに接続する際には グローバルIPアドレス と呼ばれるIPアドレスが割り当てられます。Craft Functionsも例外ではなく、インターネット上のサービスへの接続時にはグローバルIPアドレスを使って通信を行います。
<h2 id="送信元IP制限と固定IP機能">送信元IP制限と固定IP機能</h2>
インターネット上のサービスがアクセス元を制限する方法には、ID/パスワードやアクセス用のトークンを使った認証など様々な方式があります。その中の一つに、上で説明したIPアドレスを使ってアクセス許可・拒否を行う 送信元IP制限 という方法があります。
インターネット上のサービスにおける送信元IP制限では、アクセス元のグローバルIPアドレスを許可リスト (もしくは拒否リスト) として保持しておき、リストに当てはまる (当てはまらない) グローバルIPアドレスからの接続のみを許可します。このようなシステムに接続するクライアントは、固定のグローバルIPアドレス を使って当該サービスに接続する必要があります。
冒頭で話した通り、KARTE Craftはこれまで 外部接続時のIPアドレスが固定であることを保証していません でしたが、今回のアップデートで固定のグローバルIPアドレスが利用できるようになりました。これによって送信元IP制限がかけられたシステムにも接続できるようになりました。
<img src="https://ik.imagekit.io/plaid/a4f11edf-eea0-4e62-913e-19dfda15b344/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%882023-10-2514.22.39.png" alt="スクリーンショット2023-10-2514.22.39.png">
<h1 id="設定してみる">設定してみる</h1>
ここからは実際に固定IP機能を有効化し、実際にIPアドレスが固定されていることを確かめていきます。
操作手順はドキュメント（<a href="https://craft.developers.karte.io/craft-functions/static-ip" target="_blank" rel="noreferrer">ファンクションのIPアドレスを固定する</a>）にも書いてありますので、興味のある方は併せてご確認ください。
<h2 id="固定IP機能の有効化">固定IP機能の有効化</h2>
固定IP機能はKARTE CraftのEnterpriseプランから利用できます。利用の際にはプレイドの営業もしくはカスタマーサクセス担当者までご連絡ください。
<h2 id="固定IPを利用する">固定IPを利用する</h2>
固定IP機能が有効化されると、KARTEプロジェクトに1つのIPアドレスが払い出されます。管理画面の [Craft] &gt; [設定] からIPアドレスが確認できます。
<img src="https://ik.imagekit.io/plaid/0d907a7a-25df-47f4-95da-ba27e1d7afcc/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%882023-10-2513.31.14.png" alt="スクリーンショット2023-10-2513.31.14.png">
ファンクションがこのIPアドレスを使うためには、ファンクションの設定で「ファンクションの外部IPアドレスを固定する」にチェックを入れて保存する必要があります。。
<img src="https://ik.imagekit.io/plaid/7bb8d51e-2408-48d0-9d9f-e2b77864dc62/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%882023-10-2513.35.16.png" alt="スクリーンショット2023-10-2513.35.16.png">
<h2 id="ファンクションをデプロイして動作を検証する">ファンクションをデプロイして動作を検証する</h2>
今回は検証用に <a href="https://httpbin.org/#/" target="_blank" rel="noreferrer">httpbin.org</a> を使って送信元IPを確認します。httpbin.org はシンプルなHTTP APIを提供しており、その一つに送信元のグローバルIPアドレスを返却する <code>/ip</code> というエンドポイントがあります。今回はファンクションから <code>https://httpbin.org/ip</code> にリクエストを行い、その値をログとして出力することで、ファンクションが利用するグローバルIPアドレスを確認します。
実際のコードは次のとおりです：
<pre><code class="language-js hljs">const LOG_LEVEL = 'DEBUG';

export default async function (data, { MODULES }) {
 const { initLogger } = MODULES;
 const logger = initLogger({logLevel: LOG_LEVEL});

 const res = await fetch('https://httpbin.org/ip');
 const origin = await res.json();
 logger.log(origin);
}
</code></pre>
このコードをファンクションとして保存します。
<ul>
<li>modulesは <code>{}</code> としておきます。</li>
<li>ファンクション画面右上の「有効化」にチェックを入れておきます。</li>
<li>保存時に設定タブで「ファンクションの外部IPアドレスを固定する」にチェックを入れます。</li>
</ul>
ファンクションの保存に成功したら、Craft EndpointもしくはCraft Schedulerで起動します。
<ul>
<li><a href="https://craft.developers.karte.io/craft-functions/triggers/scheduler" target="_blank" rel="noreferrer">Craft Scheduler</a></li>
<li><a href="https://craft.developers.karte.io/craft-functions/triggers/endpoint" target="_blank" rel="noreferrer">Craft Endpoint</a></li>
</ul>
ファンクションが起動すると次のようにログが記録されます。
<img src="https://ik.imagekit.io/plaid/eaea79ee-0deb-4579-a7f3-994a80b8fcc6/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%882023-10-2513.17.26.png" alt="スクリーンショット2023-10-2513.17.26.png">
ログの <code>origin</code> の値がファンクションの送信元IPです。ここではマスクしていますが、ファンクションの固定IP設定が有効であれば、プロジェクトに払い出された固定IPアドレスが表示されます。このようにして、固定IP設定によってIPアドレスが固定されることが確認できました。
<h1 id="おわりに">おわりに</h1>
今回は新機能である固定IP機能を紹介しました。企業の内部システムはトークンベースのアクセス制限に加えて送信元IPによる制御を行っていることがあります。このアップデートにより、KARTEと企業システムとの連携の可能性がより広がりましたので、是非とも有効活用していただきたいと思います！
改めてですが、固定IP機能はKARTE CraftのEnterpriseプランからの提供となります。利用に際してはプレイドの営業・サクセスにお問い合わせください。
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<ul>
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</ul>
</body></html>

Craft Functionsの外部リクエスト用IPアドレスを固定する機能（固定IP機能）をリリースしました。この記事では実際に設定を行い、ファンクションのIPアドレスが固定されることを確認します。

「Craft FunctionsのIPアドレスを固定する」機能をリリースしました！